飲み会で座る場所
エニアグラムタイプ3と思われる広報女性のエピソードです。
飲み会では必ず一番偉い人の隣に座っていました。偉い人は後から来ることが多いので、うまいこと言って自分の隣の席を空けたり、抜け目がないなぁと思っていました。同族会社に勤めていましたので、一族にはことあるごとに接触。特にタイプ7の社長夫人にはべったりでした。その甲斐あって出世していきました。
社長夫人が一族の血筋なので(社長は婿養子)狙いを定めていたのかもしれません。社長夫人は毎日会社に来るわけではないし、タイプ3の部署と身内くらいしか会わないので入ってくる情報は限られています。社長夫人の耳に入る社内のちょっとした情報はほとんどタイプ3広報の経由になっていました。
するとこんなことが起きます。
タイプ3広報「開発のAさん。あの商品の開発ってどこまで進んでいますか? パッケージデザインをそろそろ考えたくて・・・」
Aさん「あ~ あれは○○社で××の工程までやって、▲▲社で仕上げる方向で話を進めているよ。」
どうやらこういう情報を「私がこういう風に指示してやらせました」と変換して伝えているようなのです。会議も上席のものしか出ないのでAさんは参加しません。Aさんががんばっても評価が上がるのはタイプ3広報。社長から役員みんながタイプ3広報を称賛してどんどん出世していきます。Aさん以外の人もタイプ3広報に手柄を差し出すことになり不満がたまります。しかし社長夫人をガッチリつかんでいるので、表面上は笑顔で接しているようでした。
タイプ3の根源的おそれは「自分に価値がないこと」です。薄々「私は価値がない」と感づいていながら、そこから目をそらしたいと言った所でしょうか。出世すればその地位に見合った存在価値を発揮せねばなりません。しかし自分に価値がないことを恐れている。手っ取り早く「私には地位に見合った価値がある」と示すために、手柄を横取りするのかなと思って見ていました。無意識の自動反応でやっているから「ウソ」だとも認識も出来ないで「私がやった成果」としか認識できないでしょうし、まわりは変化を期待するだけ無駄でしょうね。
本当の自分と見せたい自分のギャップがどんどん大きくなっていき、演じている役を辞められなくなったら苦しくないのかなぁ? でもそれがタイプ3の望んだなれの果てなのかも知れませんね。
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