えっ? それ上の人の誰かに言った?
タイプ6と思われる人のエピソードです。開発が設計した商品をラインに落とし込む業務をしている課長さんでした。顔はちょっとシルベスタスタローンとかヤナギブソンに似ています。
ある商品をラインに落とし込む段階で何度やっても検査結果が思わしくありませんでした。より細かい調査をしてわかったことがあり、社内のネット掲示板にタイプ6ロッキーが書き込んでいました。(記憶ですのでなんとなくです。)
タイプ6ロッキーの書き込み
「試作品を検査した所、ベルトコンベアの中央の商品は問題ないのですが、両端の商品は基準値を外れていることが分かりました。引き続き調査して参ります。」
この商品は、ベルトコンベアで釜の中を流れていく商品です。過熱水蒸気釜ですので、過熱水蒸気で満たしておかなければなりません。同じ温度でも空気と過熱水蒸気では熱量が異なります。空気が入ると熱量が下がってしまいます。低い熱量で焼成すると設計通りに熱がかかりません。
この釜を設置してから10年弱経過しています。そろそろパッキンなどが劣化し始めていて、釜の側面から空気が入っていることが疑われました。だからベルトの中央しかうまく熱がかかっていないのではないか、それを証明するためには釜内の酸素濃度を測定すればこの仮説が正しいかどうかが分かります。タイプ6ロッキーの書き込みを見て、私は当時関係ない部署だったにもかかわらずメールを送りました。
私 -<メール>→ タイプ6ロッキー
「釜内部の酸素濃度を計ってみたらどうですか?」
意味が分からなければ聞いてくるだろうし、タイプ6ロッキーの方が社歴も長いので、この程度のことは細々説明しなくても分かるだろうと思い、ポイントだけ書いて送りました。
そして返信は「それって上の誰かに言った?」。気になるのは権威や権力者の顔色なのか・・・ 私はその人より職位は低いですからね。もう好きにしてくれと思い、返信せずに静観と言う名の放置を決め込みました。
内容が分かった上で、どの権威者に対応すれば良いのかを聞いてきた可能性もあります。しかしまわりにそれとなく聞いてみたものの空気が入らないようにする対策はせずにあーでもない、こーでもない、とシミュレーションしているようでした。権威者からの言葉じゃないと受け入れないでしょうから、関わらなくて正解だっただろうな~。
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