経営の神様が良いって言っているから民主党に入れてください
以前勤めていた会社の社長がエニアグラムのタイプ6じゃないかなぁと思ったエピソードです。
常に「社員のみんながハッピーになるような会社にしたい」と仰り、とても人当たりが良い方でした。見た目も「ザ・タイプ6」という感じでした。健全度が普通以上のタイプ6って話しかけやすい、優しい雰囲気があるように思います。私にはどうあがいてもこの優しい雰囲気は出せません。
この社長、「現代の経営の神様」と尊敬を集めるとある大企業の創業者を敬愛されておりました。その方を慕う経営者が集まる会合に通い、国内や海外の講演会などにも参加されておりました。社長って最後に判断する人なので一塊の従業員では分からない孤独感やプレッシャーも相当なものだと思いますから、相談できるよりどころを求めるのは自然なことなのかも知れません。
経営の神様がお書きになった本が配布され社員は感想文を書いたり、毎月社員が集まって経営の神様のビデオを見て討議したり、毎朝職場で経営の神様の言葉を読んで自分の思いを発表したり、会報が毎月管理職に配布されたり、社員がしないといけないことも変わっていきました。
2007年(平成19年)7月の第21回参議院議員通常選挙のときのことです。従業員を集めた社長朝礼(毎月1回ある)で「経営の神様が『民主党が良い』と仰っているので、強制ではありませんがまだ投票先を決めていない人は民主党にお願いします。」と言われました。
経営の神様が「民主党=良い」と判定した -このことを伝えれば→ みんなも「民主党=良い」って思うはず
権威者が良いと判断しているから、それは良いものである。権威者のお墨付きは良い悪いの基準として非常に有力なものである。と言ったメッセージが伝わってきて「あ~ これがタイプ6の思考回路なのか」と感心してしまいました。おそらくタイプ6の方にはビシビシ伝わるメッセージだったのではないでしょうか。
「民主党が掲げているこの公約が実現されれば、我が社の販売戦略が有利に働く。だから従業員のみんなも今回の選挙でどこに入れるか決める材料の一つにして欲しい。」などであれば他のタイプにも伝わるのでしょうが、「経営の神様が良いって言ってるから」だけではポカーンとなってしまいました。「社長が良いって言っているから」で民主党に入れた人もいるんだろうなあ。
人のことはよく見えるのですが、私もタイプの穴にはまったコミュニケーションをしていることでしょう。伝わらずにポカーンとされているんでしょうが、大人の対応をされて気づかずにいるんだろうな・・・ 知らぬが仏ですが恥ずかしいですね。
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