話が長くて言いたいことが良く分からないからタイプ4

タイプ4,タイプ6

ネット上にはプロフィールに「エニアグラムのタイプ4です」と書いている人が他のタイプと比べて多くいるような気がします。ワークショップでもタイプ4と言っている人にたびたび出会います。リバースエニアグラムに書いてあったようにタイプ4って人気なんだなぁと思いつつ、やはり私は「タイプ4なんかに生まれたら人生終わっているじゃねぇか。かわいそうに・・・」という先入観を捨てきれずにいます。本物のタイプ4の人ごめんなさい。タイプに優劣はないと頭に言い聞かせても、最初のイメージをどこかしら引きずってしまっています。

そんな中で「講師に『話が長くて、言いたいことが良く分からないからタイプ4』と言われたので私はタイプ4」と言っている人を見ました。この方は話し始めて速攻言われたそうですが、このエニアグラム講師、ずいぶん乱暴な判定をしているなと思いました。「私はエニアグラム講師なので一瞬でタイプ判定できます」と思っておられるのでしょうか? 動機を探っていかないとタイプってわからないと思うのですけど・・・ 

タイプ4なら話が長いというより、大事なところは相手に読ませようとして婉曲表現にするから伝わりにくいイメージがあります。行間を作って察して光線を出している感じかな。そのために端折って文章を短くしたり、ぼかしたり、思わせぶりな表現をするように思います。だいたいの場合、タイプ4以外はそこまで微妙な差に気づかないのでスルーしてしまいます。スルーされると「なんであいつはこんなことも分からないんだ! どいつもこいつも無粋だ!」とすねるようなパターンを繰り返しているのではないでしょうか。

私のイメージでは、枕草子299段「雪のいと高う降りたるを」に出てくるやりとりがタイプ4のコミュニケーションなのではないかと思うのです。お仕えしている中宮定子が「香炉峰の雪はいかならむ」仰るので格子とすだれを上げたと言う話なのですが、白居易の漢詩を経由しないと伝わりません。タイプ4は、この間の経由地点を大幅にすっ飛ばした言葉を投げかけてくる(ことが多い)のかなぁと現時点では勝手に解釈しております。(ていうか、間をぶっ飛ばしたら大体の場合は伝わりません。飛ばすなら少しにしないと・・・ わからないのを相手の責任にしちゃったらダメよ~ダメダメ。)

他にも太田道灌に山吹の枝を差し出した紅皿も「七重八重 花は咲けども 山吹の 実の(簔)ひとつだに なきぞかなしき」という後拾遺集の一首を経由しないと伝わらないコミュニケーションをして、その場では見事に伝わらずに太田道灌は帰ってしまっています。(ちゃんと説明してくれないと、普通の人には伝わらないよ~)

「タイプ4はちゃんと言ってくれない。なにを考えているか分からないから苦手。」と言っていたタイプ6の人がいましたが、言いたいことをストレートで言ったり、1から10まで説明するのが嫌なのか良くないことと考えているのか・・・ 多分その辺なのでしょうが、タイプ4の婉曲話法はタイプ6にとってはかなりのストレスを感じるコミュニケーションらしいです。その割にはタイプ6の自称タイプ4はちょくちょく見かけます。苦手なタイプを理想化して自分で扮する心理というのも興味深いところです。

タイプ4,タイプ6

Posted by 鯛ぷ~