内線で大人気
私が品質部門に配属された当初の係長がエニアグラムタイプ1のようでした。
関連部署のレベルがまだ低かったというのもあるのですが、問い合わせの内線が毎日じゃんじゃんかかってきていました。内線を取ると「タイプ1係長いますか?」と言われ、ほとんどがタイプ1係長宛の内線でした。
書類が回ってきてもタイプ1係長は「ここがダメ、あそこがダメ」と差し戻すので、「こんな風に変えました。良いですか?」という問い合わせがいっぱい来るのです。品質部門として持っている専門知識をもとにダメ出しの判断をしているのでしょうが、毎日内線が途切れることなく、忙しい人なんだなぁと思っていました。
ブラインドシャッター
タイプ1係長は部屋の中では窓を背にしてパソコンを置いているので、出勤するとバシッとブラインドの角度を変えて光を遮ります。部屋に閉じ込められているようで、私はその音が嫌でしたね・・・
その前に部屋に入るには数段の階段があるのですが、ダン!ダン!と踏みしめて上がっていらっしゃいます。足音が聞こえてくると憂鬱になっていました。
清掃手順
タイプ1係長は自分専用の清掃道具(機械)を会社に買ってもらっていました。製造ラインに行ってその道具を使って掃除し、「ほら、オレがやったらこんなにきれいになったぞ。」と言っていたようです。
不足を埋めたい欲求と、自分が正しいと思っている方法・手順を相手にもさせたい欲求があったんでしょうね。本人は満足しているのですが、まわりからはあら探しをされていると不満の声が聞こえていました。
しかし、あら探しして是正するのが品質部門の仕事でもありますからね。タイプ1係長にとっては天職だったのかも知れません。ただ物事には限度があるので、自身の根源的欲求をガンガン突き進むと摩擦が生まれてしまいます。
チューチュー
タイプ1係長は地域によって呼び方が違うようですが、チューブ型アイス(チューチュー、チューペット、ポッキン、棒アイス)を家から袋ごとお持ちになり、部屋の冷凍庫に保管されていました。食後などにこのチューチューをお召し上がりになっていらっしゃいました。
検体を持ってきたり工場の人もときどき部屋に入ってきます。となるとタイプ1係長がチューチューを吸っている姿を目撃することもあります。40℃超えで作業しなければならない工程もあるので、ここでも不満の声が聞こえてきました。ん~、気にしないのかなぁ? 後ろ指さされているんじゃないかと思うのですが、よこしまじゃないから大丈夫なのか?
異動
1年後くらいに他部署に異動されました。いつもピリピリしていて恐かったのでほっとしたことを覚えています。
タイプ1係長が異動してからはひっきりなしになっていた内線がガクッと減りました。かといって問題も起きず、あんなに厳しかったチェックは何だったんでしょうか? 「タイプ6の不安の90%は起こらない」と言う人もいますが、タイプ1のチェックの90%も同様に修正する必要が無いものなのかも知れませんね。
ただタイプ1係長のおかげでプラスに変革された部分も当然あるはずなので、功罪があるものなんだなぁとふと思いだした次第です。
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